企業のメッセージをわかりやすい視覚伝達デザインにトランスレーション!ハーズはデザインの職人
   
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時々の出来事を感じたままに書いています。
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  過剰に丁寧?

京都のことばは、とても丁寧だ。例えば「○○さん」という言い方。人間だけでなく物にもつける。豆→「お豆さん」、寺→「お寺さん」、油揚げ→「おあげさん」という風に。
京都に住みはじめて、年配の女性から「うんこさん」というのを初めて聞いたとき、いわゆる排泄物のそれではなく、別の物体か、はたまたまじめな顔で冗談を言ってるのかと思った。
その女性は「○○ちゃん、うんこさん行ったはるえ」と言ったのだが、一瞬どう反応すればいいのかわからず「はぁ」とか何とか笑ってやりすごしたのだが、今から思うと冗談でもウケを狙ったわけでもなかったので、大げさなリアクションをしなくてよかった・・・。

ところで「〜はる」という敬語表現だが、これは共通語にはない親しみのある表現で、人間関係を築くのにとても役立つ。親しい相手にもさりげなく敬意を表せる言い方なので、「〜はる」は私も日常的に使う。また小さな子供も「お父ちゃん、帰ってきはった」とか、「○○ちゃんが取らはる〜!」など、丁寧な言い方が自然に身についていてほほ笑ましい。
がしかし、我が子に「遊んだはる」。飼い犬に「食べたはる」。桜が「咲いたはる」。さらに「どろぼうさん入らはった」・・・などとなってくると、他府県の人が聞くと?????が飛び交うだろう。少し前の私もそうだった。この過剰な丁寧さはいかがなものか・・・などと思っていた。

身内や動物への「〜はる」は、どうしても「ちょっとやりすぎじゃないの?」という違和感があり、なんとなくイヤだった。ところが最近、これは「単に丁寧な意を表すことばではない」ということを知って、がぜん面白くなった。
平成18年1月20日(金)の朝日新聞関西版の記事で、「はる」の使い方を10年研究してきた辻加代子さんという方が、下記のように解説されていたので紹介しよう


■「京都の人は言うてはることとしてはることが違うて(世間は)言わはるやろ」
(不特定の人に使う)
■祖母が知人に孫の話を「小さいのに頭まわらはんねん。クラス仕切ってはんねん」(身内に使う。ちゃかす)
■旅行準備をする娘がバッグに乗った猫を見て、母に「ハナちゃん座ったはるし・・・」(動物に使う。困惑の意も)


辻さんいわく、ほめる反面「あんなことしてはる」とさげすむ時に使ったり、「やゆ、皮肉、強調、突き放す。プラスとマイナス両方」の意があるという。

ん〜、さすが1200年の歴史ある都。京ことばには、その裏に微妙で複雑なニュアンスが多々隠れているのだ。単純な私は心しておかなければ。仮に独創的な仕事ができ「○○しはったそうで」と言われても、能天気に喜んではいけない。それは敬意を表しているのか、非難なのか、皮肉なのか、困惑なのか・・・。
相手の真意をくんで対応しなければならないのだ。ふ〜、勉強になりますわ。
 
(2006.04.20)



これまでのタイトル
第1回  2002年7月10日 メールにかいま見る送信者の性格
第2回  2002年9月9日   酒場の珍事
第3回  2002年12月5日  これも販促戦略?
第4回  2003年4月16日  嘘つき
第5回  2003年5月27日  言葉が気になる
第6回  2004年9月6日   高台寺でコンサートを開く
第7回  2005年5月24日  お客を選ぶ?バー
第8回  2005年9月1日   菩薩!横山剣様
第9回  2005年11月1日   「京ことばかるた」どうどす?




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